学長選考についての委員長声明

2025年10月21日

新潟大学職員組合 中央執行委員長 酒匂宏樹

声明

去る8月28日に新潟大学学長選考にかかる教職員意向投票が実施され、得票第一位の学長選考候補者が有効投票の過半数を得ました。しかしながら9月25日の学長選考・監察会議では得票第二位の学長選考候補者が選ばれました。

新潟大学は学内の教職員はもちろんのこと、学外の多くの方々に支えられている公的な機関です。学長候補者の選定という大学の運営に大きな影響を与える判断が下された場合には、その判断の過程は明確に示されなくてはなりません。9月26日に示された公示や、各種報道機関による報道、10月17日に示された議事概要だけでは情報の公開が不十分です。会議でどのような議論が交わされたのか、選考過程についての具体的説明を学長選考・監察会議に求めます。

教職員意向投票では、新潟大学の常勤教職員が投票有資格者が新潟大学の行く末を考えながら判断し、投票を行いました。得票第二位の学長候補者がこのまま学長になった場合には、私たちの多数意見に反する学長が誕生することとなります。得票第二位の学長選考候補者が選ばれた理由についても、教職員の納得を得ることを目的とした具体的な説明が必要です。

新潟大学学長選考・監察会議は選考過程と選定理由についての情報公開を行う必要があります。真摯な対応を求めます。

大学が真実を求める学術機関である以上、大学は自律的に運営される必要があります。教職員の意思に反する学長選考が行われることで、大学の自治が損なわれていくことを深く憂慮いたします。公的機関の運営に関する重要な事柄については、一部の集団による決断ではなく、民主的運営の原則に則って判断が下されるべきです。国立大学法人法によって学長選考についての制度の大枠が定められておりますが、法律に則ってさえいれば、正当な学長選考であるといえるわけではありません。諸権力からの干渉受けずに真実を追求するためには学術界の自律的運営がまもられ、大学の自治、学問の自由が尊重されている必要があります。

学術界の自律的運営の必要性についてのご理解を賜り、大学の自治を守ろうとする諸活動へのご支持を賜りますよう、学内外の皆様にお願い申し上げます。

(以上)

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