国立大学法人新潟大学 牛木辰男学長
新潟大学職員組合は、団体交渉後、交渉内容をそのつど正確に記録し、大学法人学長及び新潟大学職員組合中央執行委員長の両者により確認することを提案し、毎回申し入れてきました。
これは、新潟大学で働く人々の権利と環境の改善を求めてなされる組合の要求事項と、それに対する大学側の回答を、組合員を始めとする本学教職員・院生・学生その他のすべてのステークホルダーに対して、公式に共有できる仕組みを整えるためです。
しかし、大学側により、この申し入れに対し、文書による拒否の回答をしてきました。このことに対し、新潟大学職員組合は強く抗議いたします。
団体交渉は、労働組合と使用者側が対等な立場で労働条件等について交渉を行う極めて重要な場であり、その交渉内容を正確に記録し、双方が確認することは、交渉の透明性と公正性を担保するために不可欠な手続きです。これは、労使関係の健全な発展と信頼関係の構築に資するものであり、労働組合法第6条及び第7条の趣旨からも当然に求められるところです。
ところが、大学側は「団体交渉の状況は双方が録音しており」「音声データが双方に存在し」、「貴組合においても反訳を作成していることと推測」できるがゆえに、「それらの他に、取り纏め・要約してえた文章の内容を確認し、押印して取り交わす必要はない」と回答しました。
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この回答では、音声データと反訳の存在をもって公印押印の必要はないとされていますが、それらは正式な記録としての効力を有するものではありません。団体交渉の内容を労使双方が文書で確認し、公印を押印することによってこそ、初めて公式な記録としての位置づけが与えられるのです。
団体交渉後の公印押印された交渉記録の作成は、組合の正当な要求であり、これを拒否する大学側の対応は不当であると言わざるを得ません。改めて団体交渉記録の作成に応じるよう求めます。
団体交渉の記録については、双方の公印を押印の上、2週間以内に取り交わしを行いたく存じます。本件が労使間の信頼関係にかかわる重要な問題であることをご理解いただき、大学側には重ねて速やかなご対応をお願い申し上げる次第です。
2024年5月9日(木)
新潟大学職員組合中央執行委員長 逸見龍生
学長交渉記録作成要求に関する学長拒否回答